目次と今月の作品


2019年11月号 NO.258
〈MICROSCOPIC&MACROSCOPIC〉  伝えるということ   相良 峻
〈15首詠〉  西村英子・佐藤真理子
山下和夫の歌 『埴』1980年11月号より
〈作品Ⅰ㋑〉 小原起久子・宮澤 燁・若山節子  ほか
〈作品Ⅰ㋺〉 元井弘幸・相良 峻・茂木タケ   ほか
〈作品Ⅰ㋩〉 萩原教子・藤巻みや子・みたけもも ほか
ONE MORE ROOM
山下和夫著 『現代短歌作品解析Ⅲより 21【…ば】
山下和夫の歌61  小原起久子
短歌の作り方覚書 全体喩の表現の微妙さ  堀江良子
歌会点描(2) 相良 峻
一首鑑賞 森 たま江・大場ヤス子・板垣志津子
おしらせ
〈11月集〉天田勝元・茂木惠二
〈作品Ⅱ〉秋山充利・石田春子・久保田三重子 ほか
〈会友〉井出尭之・川西冨佐子・髙橋眞砂江   ほか
〈題詠〉駅
〈特集〉言葉あそびの歌について 
     言葉あそびに果てはあらぬを 小原起久子
 小原起久子       言葉の持つイメージ     牧口靜江
玉葉和歌集(抄)7 時緒翔子
『炎の女たち』古代編(31) 山下和夫著
7月号作品評
 作品Ⅰ評     堀江良子
 15首詠・月集評 宮崎 弘
 作品Ⅱ・題詠評 佐藤香林
ESSAY 短歌と「埴」を愛した少女  堀江良子
    余生 短歌を愛でて     今井五郎
ばうんど
発行を季刊へ変更
新刊紹介
編集後記
表紙絵 若山節子

会員作品 ふりがなは作者による。原文はルビ形式。
【15首詠】
ダイナモの音に縁日盛り上がりそぞろそぞろと人込みにいる      西村英子
同じ殻の種より育てし河原撫子こき紅もあわきもありぬ        佐藤真理子
【山下和夫の歌】 1980年11月号より
散り敷ける金木犀の輪の緑少年のかげめぐりゆきたり          山下和夫
【作品Ⅰ㋑】
あなたとの別れについに振らざりし白いハンカチ ハンカチの木に    小原起久子
なずななのはななでしこなつめななかまどももどかしや歌の歩みは    宮澤 燁
非通知を知らせて灯る点滅にむねさわがせる深夜の電話        若山節子
ともかくもこの世に残れし夫と見る病窓のかなた青山連なる       森 たま江
連休をそば屋に並ぶ山村の鯉ひるがえる新緑の谷            宮崎 弘
地下冥く棲みたる蝉との交代の避難計画始まる気配           牧口靜江 
たえまなき雛鳥の声に春眠を妨げられて早めのスタート         堀江良子  
藤棚の花にかんばせ寄せながら娘心に令和へ踏み出す          佐藤和子
コンビニの軒下にある喫煙所男の吐く煙のそこのみ自由        江原幸子
東雲(しののめ)に天女の舞うや羽衣を金色に染め今日を誘(いざな)う  石川ひろ
品 【作品Ⅰ㋺】
誤りて掘り出し埋めし生姜の芽 真夜の呼吸に乱れはなきか      元井弘幸
秋枯色(あきがれいろ)に染まりゆきたり凄陵(せいりょう)な気配のなかなる夜のひとり身  相良 峻
「一生僕が守ります」皇后となりしお方になお消えざらん       茂木タケ
野良になった子猫のミヤアに便乗し野太いクロが餌(え)を待つ夕暮れ 石井恵美子
奥津城の母に見せたきたんぽぽの傷なき球体に春を逝く風       赤石美穂
【作品Ⅰ㋩】
いつの日か分け入らん先は故郷の山桜ともるるなだらかな山      萩原教子
摺らんかな 忘れ草の橙紅(とうこう)を誰も知らないこの白布に   藤巻みや子
水無月は一年の折り返す月満ちるものなきわたしの日常        みたけもも
芋の葉の露はなけれど百均の短冊に黒く平和と健康          板垣志津子
朝の四時窓際に吊るすカーテンがざわりざわり夜の闇喰う           伊藤由美子
繭を掻く母の背中で聞きたるか玉音放送 一歳の夏          今井五郎
友の顔の縦じま横じまみて帰るわたくしの顔鏡にうつす        大場ヤス子
萩の朝路傍の古き地蔵に問う幕末、志士も寄りしかここに       菊池悦子
平成に咲き終えた花令和にも変わらず清き花を咲かせる        小菅千代子
うす紅の花びら美(は)しきはコロコロと見えざる小人の足さばきなる     﨑田ユミ
坪庭に白灯しゆく蛍袋 留守がちの妻われにかはりて         佐藤香林
「令和」の名の原点万葉集巻五の納まる一冊今見つけたり       反町光子
久し振りの梅雨の晴れ間に窓という窓開け放し日輪を追う       坪井 功
【11月集】
津波からの避難促す女子職員の声の響けりサイレンの中        天田勝元
どこに居る誰れというのか普通の人は踏むに踏めない吾が影のよう   茂木惠二
【作品Ⅱ】
雨雲が水溜まりに写りいる天候不順を長靴に踏む           秋山充利
紅きばら垣根に咲かせる黒き家何方が住むのか一寸覗く        石田春子
黄昏の初夏の河原に月見草隣に座り月の出を待つ           久保田三重子
靴下とズボンのあはひに黒南風(くろはえ)のひやりと吹けり人去りぬ塚 清水静子
【会友】
ツインベッド一人で使う寂しさは真夜に目覚めて眠られぬ時      井出尭之
台所(だいどこ)に置き忘れられ勢いのある芽を吹いたカット白菜   川西冨佐子
平成の最後の夏の思い出に顔の骨折と四日の入院           髙橋眞砂江
やわらかなマリモの如く生ふる苔にマイズル草は占領しせり      土屋明美
梅雨入りを知らせる如く紫陽花の蕾ふくらむ六月十日         中山幸枝
姿見を背にして帯を締めあげた母の仕上げはぽんっと一打ち      牧野八重子
【題詠「駅」】
急ぐことなにもなくなり駅ナカのビアスタンドに泡食む老い人     元井弘幸
それぞれの目的に向かい脇目もふらず皆走ってる新宿の駅       石川ひろ
そのかみの高校入試といふ駅で西と東に別れた友と          板垣志津子
駅を出で右と左に歩みゆくあうこともなき季(とき)を踏みつつ    みたけもも
降り立ちて野辺山駅の冷風の心身に沁むふるさとは好し        大場ヤス子

 















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